ERC-1155はEnjinでの採用からの多くのゲームに入っていくという観測で2018年7月のあたりでdApps勢の方々の多くの興味をひきました。以前からのテクノロジーウオッチャーの方々はもうわかっているぜーとなっているかもしれませんね。
でもあれなんだろう。まだもやもやするという方向けに図解の神様はるか先生が少し説明していきましょう。
ダプマさんもわかりやすい記事を作成していますので合わせておすすめです。
ゲームで使わてる現行のイーサリアム系のトークン
これはもはや我々にとって当たり前になってきているイーサベースのトークンです。近年多くのトークンがイーサーベースで発行され各種サービスへの適用を勧めています。イーサリアム経済圏での他のトークンへの変換、DEX等による取引などもとても容易です。これなくしてはもはや仮想通貨は語ることができません。
2017年に発明され、Cryptkittiesにて実用化が始まったキャラクターをイーサリアムベースでトークン化した規格。これによりゲームのキャラクターをイーサリアム経済圏に乗せることが可能になり、ゲームのプラットフォームを超えた取引を実現した。いま仮想通貨のゲームといえばERC-721でキャラクターを作るのが一般的となっている。こちらの記事でも以前詳しく紹介しました
これから採用されそうなイーサリアム系のトークン
これは2018年5月あたりから話題になり、Axieなどの有名ブロックチェーンゲームが採用も表明している規格です。Loom NetworkのSDKへの採用も話がでています。概念としては基本となるキャラクターにERC-721やERC-20の所有権が紐付けられておりゲーム内の概念としては装備という概念を実現したものとなります。これで勇者を裸で取引することなく服を着せたまま売ることができるようになるでしょう。こちら記事でも紹介しています。
そして今回の本命です。ERC-1155ですが、はるか先生はこう表現します。
いままで存在していたERC-20,ERC-721のトークンの両方の性質をもつトークンを再定義して自由度の高いトークンを発明しました。
さらに2つの特徴的な機能を追加しています
一回のコントラクトでまとめて取引が可能です。今までですとそれぞれのキャラクターの交換価格を決め、別々の取引になりました。簡単にいえばスーパーマーケットでかごにいれて一回でお会計を済ませることができるわけです。普通のことがイーサリアム経済圏でもできるようになるわけですね。
さらに同時に複数人との取引も可能になります。ココらへんは多分ですがゲームのアイテムをあるグループにいっぺんに付与するなどの場合に便利なのではないでしょうか?ゲームなどの多数のアイテムが混在する環境の取引を簡素化する効果を狙っています。
またこれらの施策はイーサリアムの取引がスケーラビリティの限界で遅延することへの対応ともなるでしょう。
ERC-1155を提唱開発したのは誰?
すでに多くのブログなどで紹介されているようにゲーム界のジャイアントENJINがリードしてこの規格の提唱、開発をイーサリアムの手順にのっとってすすめました。
覚えておきましょう。
Witek Radomski ENJINのCTOです。天才でしょう。
ERC-721のイニシャルコードを2017年8月に作成しGitHubに投稿した発明者がWitekと言われています。
その彼が今度はERC-721の限界を超えるために開発したのがERC-1155となります。ERC-721で革命を起こした彼が今度はそれを自分で塗り替える。なんてドラマチック何でしょうと思っています。
ENJIN COINが進めるERC-1155の普及
"Enjin Coin is comparable to a digital gold standard for blockchain items. Any business that uses Enjin’s development kits places an amount of ENJ inside each item, primarily to certify that the item plugs into the Enjin Coin ecosystem."https://t.co/YEQnWrsJ32 pic.twitter.com/EyQREz2SQ7
— Enjin (@enjin) July 23, 2018
ENJIN COINはSDK並びにWALLETを機能として提供している形を取っています。またWALLETにはERC-721も表記があり既存のゲームへの橋渡しもできるように備えてると考えられます。
ERC-1155の開発後の姿なのでアイテムはすべて1155で作成するのでしょう。ここで少し私が面白いと思ったのがこちら。
ENJIN COINと CRYPT ITEMが MINT MELTで接続されています。すべてのアイテムはENJIN COINを元にして生成されたり、ITEMを溶かしてENJIN COINにするということを意味するのでしょう。ということはですね。。。とういうことですね。まあわかりますかね。
ENJINさんがTwitterでガンガンいっています。ここまで話がきているということです。なんで僕は5月までENJINのことを知らなかったのでしょうか。悔やまれます。
ERC-1155 Tokens minted using Enjin's platform are some of the most technically advanced forms of cryptocurrencies available.
Is it any surprise that Enjin communities hosting over 1.4 million users have already signed up to use Enjin Coin.#AdoptionIsEverything pic.twitter.com/Zsg8HOrISx
— Enjin (@enjin) July 23, 2018
実際の採用に関しては根本さんのWEBがめちゃくちゃしっかり記載されていますのでぜひ参照ください。
こちらになります。
では今日はココらへんで。1ヶ月も経つといつもながら時代が進んでしまっていつもびっくりです。ブログネタに困らなくていいですね。もう置いていかれそうでドキドキです。ではでは。
参照文献
Inventor Of The Non-Fungible Token Creates New Standard That Could Replace ERC-20 And ERC-721
ERC-1155: The Crypto Item Standard
ERC1155とは?仮想通貨ゲームに革命が起きる特徴と将来性
Enjin Coin(エンジンコイン)とは?オールインワンのブロックチェーンゲーム開発プラットフォーム